2009年8月18日火曜日

野球

 週に2~3回野球をする患者さんが先日、右股関節の辺りが痛むとの事で来院されました。
聞けば最近は痛みを我慢して一試合ピッチャーとして投げぬく事がよくあるとの事。

 投球の際右の膝や股関節は強い力で内旋される為中殿筋や大腿筋膜張筋など内旋筋の使いすぎで股関節がズレ、痛みとなって現れると考えました。
 しかしこの患者さんは股関節は外旋、膝も外を向いている状態で固まっていたのです。同様に股関節の外旋に使う筋肉が強く緊張しています。
投球にクセがあるのか、又は投球以外によるものか。とにかく外旋の状態で固まることが股関節の不安定さを招くため初回はそこから診療しました。
 それから何回か診るにつれて、原因が野球ではなく本人の普段の生活上のクセである可能性が高いと考えました。ガニ股で歩いたり、立ち仕事で常に右足に体重がかかっていたり。これらはすべて股関節を外旋させるからです。

「股関節」という多軸性の関節であれ、少しでも可動域が狭まった上にハードな運動を行うとチョットした事でも痛める原因となります。

これからの診療では偏った使い方で硬くなってしまった右股関節の可動域を正常なものに保っていく事が患者さんの野球を行う上での大切なポイントとして考えながら診療を行っていきます。

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