2009年8月21日金曜日

トレーナー

10間連続公演のダンスミュージカルのトレーナーをしてきました。
公演開始、早々にしてメインダンサーの大腿部肉ばなれに始まり、公演が1週間も続くと、持病の神経痛の再発やこむら返りなど体の疲労に対して回復がおいつかずにおこるべくして起こる問題が増えてきました。
1日2公演なので、午前にいくら身体を壊したからといっても、午後には笑顔でパフォーマンスをしなければいけません。
(そんな時に役に立つのがクライオセラピーです。クライオセラピーとは、氷でアイシングをしながらストレッチやマッサージをする方法です。患部を冷やすことで鎮痛効果と痛みの原因となる発痛物質の抑制をし炎症を抑えてすぐに舞台へとあがる手助けをしてくれます。)
痛い場所をひきずりながらの公演の続行は他人にはわからぬ苦しいものです。
それでも常に最高のパフォーマンスをするプロ意識と根性には、ただただ感服いたしました。僕らは限られた時間の中でコンディショニングを整えて、今できる状態を作り送り出すこと。
短い期間でしたが一生懸命がんばっている人たちを裏方から負けないくらい全力でサポートさせていただくお仕事は本当に気持ちのよい仕事でした。

2009年8月18日火曜日

野球

 週に2~3回野球をする患者さんが先日、右股関節の辺りが痛むとの事で来院されました。
聞けば最近は痛みを我慢して一試合ピッチャーとして投げぬく事がよくあるとの事。

 投球の際右の膝や股関節は強い力で内旋される為中殿筋や大腿筋膜張筋など内旋筋の使いすぎで股関節がズレ、痛みとなって現れると考えました。
 しかしこの患者さんは股関節は外旋、膝も外を向いている状態で固まっていたのです。同様に股関節の外旋に使う筋肉が強く緊張しています。
投球にクセがあるのか、又は投球以外によるものか。とにかく外旋の状態で固まることが股関節の不安定さを招くため初回はそこから診療しました。
 それから何回か診るにつれて、原因が野球ではなく本人の普段の生活上のクセである可能性が高いと考えました。ガニ股で歩いたり、立ち仕事で常に右足に体重がかかっていたり。これらはすべて股関節を外旋させるからです。

「股関節」という多軸性の関節であれ、少しでも可動域が狭まった上にハードな運動を行うとチョットした事でも痛める原因となります。

これからの診療では偏った使い方で硬くなってしまった右股関節の可動域を正常なものに保っていく事が患者さんの野球を行う上での大切なポイントとして考えながら診療を行っていきます。

2009年8月11日火曜日

捻挫している人の歩行

捻挫している人の歩行は、痛みが出ることを避けるため、足首を90°に自然と固定し、関節運動が無い状態で歩行します。
その状態だと、患側の前脛骨筋という筋肉を収縮したまま歩行することになります。これは筋疲労につながります。そして、膝を曲げずに伸ばしたまま、歩きやすいように股関節を外反・外旋した状態で歩行します。
これは、普通の歩行で、踵で接地して、つま先で地面をけって歩くということをしたくないための逃避性歩行(不安)なのです。
不安というのは、身体が感じた痛みを脳が記憶することにより、痛みがなくなった後も容易に記憶が「痛み」として身体化し、現れることなのです。
痛みがとれたとしても、この不安がとれないと正常な歩行をすることができません。


関節運動を制限し、安静にしていても、根本的な不安は解消されず、制限している分関節運動能力の低下を引き起こします。

不安を取り除くには、痛みが存在しても、運動できることが理解できれば、おのずと不安は解消されます。

2009年7月8日水曜日

梅雨の養生

梅雨の時期に入り、大気中の湿度が高くなると、身体は重だるく、頭はすっきりしない日が続いています。
東洋医学ではこれを邪気(湿邪)がよぶんに体内にたまるためと言われています。
この湿邪は下半身の問題(むくみ)や胃や腸を乱すことがとっても得意。

「邪気とは?」
東洋医学では、風、寒、燥、湿、熱、という外部からの5つの邪気があり、これらが、生体の弱い部分(虚)に侵入することで、体調を崩す原因と考えられています。

湿邪によって侵された体は、胃や腸の不調だけでなく、大気中の湿度が皮膚呼吸の妨げをしてしまい、そのことで余計に呼吸器に負担をかけやすいのも特徴です。また、水分代謝が上手に行いにくく、現代医学的にみても細菌繁殖しやすい時期となり、一年を通して膀胱炎にかかりやすいのもこの時期の傾向です。
湿邪に侵されやすいこの時期は、少しでも運動をして積極的に汗を流して湿をとりのぞくように生活することをお勧めいたします。
サカモト

2009年6月23日火曜日

大腰筋の働き

腰痛で悩んでいる人は多いと思います。
その中でも、【大腰筋】という内臓よりも奥にある筋肉が原因のひとつとして考えられます。
大腰筋というのは、上半身と下半身を繋いでいる筋肉であり、脚を上げたり・姿勢の保持に使われています。特に、重心をとらえる姿勢維持筋として重要です。
この筋肉は腰椎から大腿骨の内側に付いてくるため、収縮が強いと体は前傾し骨盤は後傾してしまい、逆に筋肉が弱いと姿勢維持筋としてしっかり働けなくなってしまうのです。

◦自分の大腰筋の強さを測る方法
仰向けになっていただき、膝を伸ばしたまま足を上げてみてください。かかとが床から約10㎝くらい離れたら、その高さでキープしてみてください。
まったくキープできない人は、腹筋や足の筋力などが弱いということも考えられますが、大腰筋が弱い可能性があります。
大腰筋は深部にある筋肉なため意識するのは難しのですが、簡単な強化として歩くときにしっかり膝を上げて歩いたり、駅などでエスカレーターを使わずに階段を使うことを心掛けましょう。

2009年6月12日金曜日

骨盤の開閉リズム

人間の骨盤は周期的に開いたり閉じたりしています。その骨盤の開閉が身体全体に影響を及ぼします。
女性の場合、月経にむけ2週間かけて開いていき2週間かけて閉じていきます。
この開閉リズムは月の満ち欠けとも密接な関係があります。(とてもおもしろいところなので今度詳しく説明したいとおもっています。)
この骨盤の開閉がスムーズにいかないと、歪みをはじめ月経前症候群(PMS)や生理不順、むくみ、便秘、腰痛肩こりなど様々な症状を引き起こす原因の一端となると考えられます。
また、一日では朝に骨盤は閉じていき(活動的になり)、夜にかけて開いていきます(骨盤が開くことで体が休みに入る準備をしていきます)。

普段の生活では気がつかない身体の変化、この常にかわり続ける変化とリズムを知り、その時その瞬間に合わせ自然と対応していくことで身体はバランスを取り戻し、心と体、魂が喜びだします。
次回、骨盤リズムと養生法について書きたいと思います。

阪本


2009年6月3日水曜日

頚椎と枕の関係

寝つきが悪いや、朝起きても疲れが取れないなど感じる人はいると思います。
今使っている枕が原因ということも考えられます。

まず、平らな床に寝て、枕のない状態で体重が背中や腰全体にのっていることを感じてください。
そこから、1㎝くらいの本などを枕にして一冊ずつ高さを上げてみてください。
頚が上がることにより、今まで体重を体全体で受けていた重心が変化し、お尻の方へと動き、腰や殿部のみで体重を支えてしまうのです。そのため、朝起きた時に腰が痛いなどの症状が現れるのです。

高さの合った枕を使うことにより、布団やマットレスに対する体の接地面にかかる圧が均等であることが理想です。(体圧分散性)
なぜなら、均等に圧がかかることにより、全身の筋バランスも均等に保たれるため、良い緊張状態の筋肉を作りだすことができるのです。