2009年4月30日木曜日

骨盤ダイエット


 夏が近づいてくると町にたくさんのダイエット広告を目にします。
何人かの患者様より「骨盤が拡がると、太ると聞きますが本当でしょうか?」との相談をうけます。
肥満になる原因が骨盤だけに由来しているとは言いませんが、事実骨盤が開いて力の無い状態が続くと、骨盤を支える靭帯もゆるみ、骨盤内低筋(インナーマッスル)の筋力が落ちてしまいます。ゆえに内臓を正しい場所にキープできず下腹部がぽっこりと出てしまう原因の一つとなります。
 多くの書籍やTVで話題となっている「骨盤ダイエット」。その内情は骨盤の動きをよくする運動をして、インナーマッスルを鍛え、生活するうえでどうしてもできてしまう骨盤の歪みをリセットする事にあります。偏った生活を強いられる現代人にとって、これらのメソッドを上手に活用することで個人差こそあれど効果は期待できるといえます。

ですが「一日5回、これだけをやれば痩せる」などといった体操をこなすだけでは結果はついてこないのが現状です。(多くの方が結果が出る前に実感できなかったり、骨盤の体操した翌日に腰が痛くなったりしてやめてしまうことが多いようです。)

 私自身が骨盤の動きで大切にしているポイントを一つだけあげるなら、人間の骨盤は常に開いたり閉じたりといったリズムをもっているで、その開閉リズムにあわせて骨盤周辺の運動や体操を行うことです。
そのリズムを上手に利用するこで効果はより一層、期待できます。

身体の変化を実感することは難しいですが、人間の体は自然界同様、つねに変化の連続です。
自分自身の体の、ほんの少しの変化に気がつくこと(自分自身の体に目がいき意識がいくこと)が「骨盤ダイエット」なるものを成功させる秘訣なのかもしれません。(サカモト)               

2009年4月27日月曜日

呼吸

 呼吸が浅く、一回の呼吸による換気量が少ない患者さんが多くみられます。息苦しいと感じたり、症状としては何も感じなかったり。どちらにしてもほとんどの方は、肩から背中にかけての強いコリも一緒に見られます。呼吸が浅くなる事と身体がコル事、この二つに関係はあるのでしょうか?
 
 私達が普段無意識で行っている呼吸。息を吸い込む吸息運動は、外肋間筋の収縮によって胸郭が広がると胸腔内の容積が大きくなり肺が拡張、空気が肺内に流入します。 息を吐く呼息運動は内肋間筋が収縮する事で胸郭が小さくなり、肺の中の空気を排出します。これが簡単な呼吸の仕組みです。肺自体ではなくその周りの「胸郭」の動きがとても重要になってきます。

 現代人の生活は「胸郭」が広がったままの姿勢でいる事がとても多いです。例えばデスクワーク。机に一日中肘をついて座る姿勢は、肩を上げ胸郭を広げます。2~3年そんな生活を続ければガチガチの肩こり+広がったまま固くなった胸郭の出来上がりです。肺は胸郭が広がった分だけ外気を取り込んでいたので胸郭が広がったまま固まると、十分に外気を吸う事が出来ず、排泄もうまくできません。肩や背中がつらいと感じる人は胸郭も広がっている、つまり呼吸が浅くなっている可能性があるのです。

 マッサージで広がったままの胸郭を和らげたり、呼吸の吐く動作に意識をおいて、胸郭が閉じるのを感ながら一回一回呼吸をする事で深くきちんとしたリズム良い呼吸をするとよいでしょう。

 また呼吸では吸息運動の方が呼息運動より優位の為、無意識に胸郭が広がったまま固まる事が多くなります。(ヒジヤ)

2009年4月22日水曜日

春の骨盤

春は草木が芽吹き、花が咲き、動物たちも動き出します。
自然界にいる生命達がそうであるように、人間も同じです。
春になると縮じこまっていた体が、大地のぬくもりとともに身体がゆるんでいきます。
整体的にみてみると春の陽気とともに心も体も活動的になっていくことで冬に固まった骨盤が動き出し、冬にたまった老廃物を排泄します。
(東洋的にみてみても春は肝、肝とは解毒、春はデトックス(排泄)に適しています。)
しかしながら、せっかく、この春の陽気に満ちてくる時に、骨盤の緊張が強いと春のあふれるエネルギーを上手に発散することができずに気がうったいし、気分がうつうつとしてしまう原因となります。(春の五月病などともいわれます)

「春は種まき、収穫は秋」というように、気持ちのいい春の陽気を楽しむためには、季節にあった、よく動く骨盤をつくってあげる事が、今年一年を実りのあるものへと変えてくれる一歩となるのです。(サカモト)

2009年4月20日月曜日

足が攣る

歩いている時や、寝ている時に足の裏・足の指・ふくらはぎが攣った(筋痙攣)経験がある人は多いのではないでしょうか。
原因として、【水分不足】・【筋疲労】・【肝機能低下】・【乳酸の蓄積】などいろいろ考えられてきました。もちろん、すべての事で起こると思います。

筋肉の中には、筋肉の収縮・伸展を司るセンサーがあり、運動力に応じて力を発揮させています。しかし、あまりにも強い力を必要とし、その力が筋肉の耐えられる力を超えた時、筋肉が断裂するのを防ぐためにわざと攣らせているのではないか。
あくまでも、瞬間的な筋痙攣の時のメカニズムだと考えられる。

2009年4月14日火曜日

顎関節症

 一ヶ月ほど前に診た顎関節症の患者さん。顎関節症の他に頭、首、肩の強いコリが見られ、骨盤から捻じれるような身体の歪みもありました。頭痛時には吐き気も併発するとのこと。口を動かしてもらった所、口の開閉時に使われる左右の側頭筋の動きが連動しておらず顎は真っ直ぐ下におりません。
 施術では顎を中心に、バランスが悪いまま固まっている頭、首、背部、腰をマッサージ。骨盤の歪みを調節して終わりとしました。

 それから3週間後、再来院した患者さんの症状は「顎関節症がほとんど改善され頭痛も吐き気もなくなった。あとは肩こりが気になるだけ」との事。一回でここまで良くなるとは思っていませんでした。額関節症に対して側頭筋だけを施術するのではなく、首、肩、腰の捻じれる様な歪みを取った事が、施術後の体全体にスムーズな筋肉の連動性を生み、改善につながったと考えます。

 現代の人のほとんどが身体のどこかしらの筋肉に強かれ弱かれ癖をもっていて固まっています。大体2~3回続けて施術をすると、同じ場所を同じようにしか使わなかった筋肉が、正しい使い方を覚えて周りの筋肉ともうまく連動する様になってきます。この顎関節症の方も、あと1~2回で肩コリも改善がみられるでしょう。(ヒジヤ)

2009年4月6日月曜日

肩コリ

慢性の肩こりに悩む患者さん。肩全体に重だるさが常にあり、動かしても突っ張った感じがある。ひどい時は、痛みやしびれに変わる。
触診では、僧帽筋ラインの肩井穴を中心に大きなシコリがあり、前頚部は硬縮してしまっていた。
肩甲骨内縁中央部を指圧すると、患者自身がいつも感じる肩の痛みが再現されるポイントがあった。このポイントがトリガーポイントだ。
この患者は、長時間机に向かい勉強をし、たまに精神的にもつらくなり寝不足になってしまうこともある。同じ姿勢が続き、同じ筋肉を使いすぎてしまうことやいろいろと悩んでしまうことが原因だったため、常に頚・肩に力が入った状態で生活していたのだろう。
まずは、精神的にリラックスできる環境をつくり、しっかりとした睡眠を取ることが重要である。あとは、何か趣味などでリフレッシュすることで頭もスッキリするでしょう。
次に、長時間の同じ姿勢・動作時の間に体全体のストレッチをしてあげることで、筋肉が硬くなること防ぎ心身共に落ち着かせることに有効です。

2009年4月2日木曜日

抑うつ感 頭蓋骨治療

身体がだるく、疲れが抜きにくい、抑うつ、頭痛、気持がくらくなる。などといった自律神経失調症状の方々を診ていると、頭が固い方がよく見られます。
頭の骨(頭がい骨)は15種類、23個のパズルのような骨の連結からなり、わずかながら頭の骨はつねに動いています。この頭がい骨の動きが悪いと、脳を栄養する脳脊髄液の循環が悪くなり、頭痛をはじめ、目、耳、鼻の問題や抑うつ感、内臓不調など全身症状も呈することもあります。
脳脊髄液とは脳をとりまき脊髄中を満たす液です。脳脊髄液は脳にとっての血液のようなもので、つねに流れ、神経の働きや、脳を栄養したりと脳にとってとても重要なものとなります。

頭が固くなり動きの悪くなった頭がい骨の個々の骨の動きを良くすることで脳神経系の活性化が期待できるのです。(頭がい骨を動かすというと怖いイメージですが、強い力などは一切使わなくても動いてくれますので痛みはともないません。)

近年、この頭がい骨の調整(クライオセイクラルセラピー)は、脳神経系を活性化することから自閉症の方や脳に障害のあるお子様などにも効果をあげている治療法としても有名です。(サカモト)

2009年4月1日水曜日

産後の骨盤

産後に骨盤のケアすることは重要となります。
出産後に腰痛、肩こり、むくみなど、出産前よりも悩みを抱える方はたくさんいます。
妊娠中はリラキシンという女性ホルモンの影響で骨盤の靭帯がゆるみ骨盤が開き、恥骨結合と呼ばれる部分が開くことで出産が可能となります。
通常、出産後、徐々に骨盤は締まることで、もとの状態へ戻ります。
産後、開ききった骨盤が締まってくる段階で、バランスが崩れると歪みが強いまま固まってしまうため産後ぶとりや腰痛、むくみなどを引き起こすと考えられます。
逆に出産を上手に経過することで長年歪みきった骨盤が一度リセットされ、出産前よりも体調やスタイルが良くなるということはよくあります。

産後のケアとしてまずは、骨盤の開きを締め、左右前後のねじれを調整することで状態は改善しますが、出産後の歪みには、恥骨の調整を組み合わせることにより、骨盤そのものの形が変わり、長い間悩んでいた症状が劇的に改善することもあります。
また、自宅で骨盤を固定する骨盤内底筋(インナーマッスル)のケアをすることで正しい姿勢を維持でき、効果はより一層期待できます。(サカモト)